書籍

まちを耕す トークフォークダンスで語ろう

ハンズオン埼玉理事の西川正が、新しい本を出します。

【まちを耕す トークフォークダンスで語ろう】


ペンも模造紙もなにもいらない。輪になって交代しながら、わずか1分ずつ話すー
それだけで、不思議と身体の内側から力が湧いてくる。
「大人としゃべり場」の名でも知られるアクティビティの魅力を一冊にぎゅっと凝縮。

西川正編著 ころから刊

ぜひご購入ください!

 

執筆者
石橋 裕子(NPO法人佐賀県放課後児童クラブ連絡会理事長/佐賀県)
川田 虎男(聖学院大学ボランティアセンターアドバイザー・埼玉県立大学准教授)
梅原 達巳( のおがた未来カフェ/福岡県直方市)
山口  覚(津屋崎ブランチ代表/福岡県福津市)
吉田 雅樹(社会教育士/京都府舞鶴市)

協  力:滋賀県高島市立今津中学校
イラスト:犬川 わか
写真撮影:オザキマサキ

本書の「第4章 質問のつくり方」=本書の中核にあたる部分は、ハンズオン埼玉のプロジェクト「問いによるあたたかい場づくり研究会」の2年にわたる議論(良い問いとはなにか)をまとめたものです。

11月11日に出版されます。
刊行されしだい、お送りいたします。

◉定価:1900円+税

◉ご購入はこちらからお願いします。

https://hands-on-s.stores.jp/

こちらのサイトからご購入いただくと一冊あたり約300円が、
ヤキイモタイムキャンペーンの運営経費などハンズオンの活動資金になります。

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(「はじめに」より一部抜粋)

ペンも模造紙もなにもいらない。輪になって交替しながら、わずか1分ずつ話す。それだけで、不思議と身体の内側から力が湧いてくる。
京都で生まれ、福岡で育ち、いま全国に広がりつつあるアクティビティ(活動)であるトークフォークダンス。
トークフォークダンスの最大の魅力は、はじめて会った人でも、立場の違う人同士=普通なら力の差がある者同士でも、対等に話ができること、出会いを楽しめることです。子どもから大人まで誰しもが不思議ととても豊かな表情になっていきます。
この特徴が、最大限に発揮されるのが、子どもや若者(主に中高生)と大人で行うトークフォークダンス、すなわち大人としゃべり場です。教室ではまったく話をしない中学生が、会ったばかりの大人と話をしている。そんな場面に何度も出会ってきました。

この本の表題の「まちを耕す」という表現は、この大人としゃべり場というワークショップのつくり方と、その場で発生する価値を一言で表わしたものです。大人としゃべり場を開催するには、地域の大勢の人がボランティアで集まる必要があります。そのためには、一人ひとりに声をかけることが、必要です。いわゆる口コミです。人と人の信頼関係だけを頼りに、畑の土に一鍬ずつ鍬を入れるように地域に働きかけていきます。その結果として人が集まります。
また、そして、当日向かいあって座り、互いに自分の声を目の前の人に聴いてもらうと、まず固まった気持ちがほぐれ、同時に「大人ってこういうものだろう」「子どもってこうなんだろう」という固定的なイメージが崩されていきます。そこから新しい関係の芽が生まれます。
大人としゃべり場は、この2つの意味で「まちを耕す」活動なのだと私たちは考えました(第二章に詳述しています)。

誕生から十数年、その魅力に気づいた人が、それぞれ自分のまちで場を開いてきました。コロナ禍となり一時中断していましたが、コロナ明けから再開。「うちの学校でもやってみたい」「職場の研修でトークフォークダンスを試してみました」などさまざまな声をいただくようになりました。また「うちの子どもの中学校でも開催したい」「どんな質問をするといいのか?」という問い合わせもたくさんいただくようになりました。問い合わせの中には、「その質問は参加者にとって、安全を脅かすものとなっていないだろうか?」という疑問を持つこともしばしばありました。
そこで、このアクティビティの魅力を言語化し、その手法を一冊にまとめることで、多くの人が安心してトークフォークダンス/大人としゃべり場を楽しめるようにしたい、と考えました

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はじめに

◉トークフォークダンス とは
◉「大人としゃべり場」 とは

第1章 トークフォークダンス ~「応え」から生まれる力~

1. 「応え」あう関係性の力 〜「聴く耳」があると、人は話す〜
2. 誰もがそこに安心していられるように
① 親密な距離だからこそ、安心の場に
②即答を要請するからこそ、「話せないこと」「話さないこと」を大事に
③安心な場を生み出すためのグランドルール
④安心な場を生み出すための「質問」
コラム:「声が届くということ」

第2章 まちを耕す ~大人としゃべり場、その魅力~

1. まちを耕す、大人としゃべり場
2.大人としゃべり場でできること
①「楽しかった」 〜子どもと大人が出会うことで生まれる遊び〜
②子どもたちが多様な大人と出会う場として
③もうひとつの「キャリア教育」として
④大人の子どもとの出会い直しの場として
⑤「対話」の経験として 〜他者を受け入れ、尊重する姿勢を育む〜
3. 声をかけあうことから
4. 学校だからこそ
コラム
:「トークフォークダンスから生まれた地域とのつながり」
:「こうして大人としゃべり場は生まれた」
:「人間関係の貯金を降ろす」
【資料】参加者の感想

第3章 大人としゃべり場の進行のポイント
~ 安心と冒険の環境設定を~

1. 全体の流れを説明する
2. アイスブレイクで緊張をほぐす
3. トークフォークダンスの説明をする
4. 「問い」を投げかける
5. 席の移動をお願いする
6. 「場」と会話をする
7. 終わりの時間にあわせて進行を調整する
8. 会を終わらせる
9. 全体を通して

第 4 章 質問のつくり方

1. トークフォークダンスにおける質問の役割
2. 質問を作るにあたって、押さえておきたい視点
3. 大人としゃべり場の質問と構成

コラム
:工夫の余地の図からみたトークフォークダンス
:参加者と質問をつくる
:質問づくりはみんなでわいわいと

第5章 大人としゃべり場を開く

1. 事前準備
①企画する/②呼びかける/③準備する
2. 当日運営の注意点
①受付/②⼤⼈ の座る場所の案内/③⼈数調整/
④ファシリテーターのサポート/⑤温度管理/⑥アンケート
3. ふりかえり

第6章 トークフォークダンスで話そう

「定時制あるあるを教えてください」 〜定時制高校で同窓会の方と〜
「好きなお菓子は?」 〜中山間地の小さな小学校で〜
「目の前の方に鼻歌のプレゼントを」〜社会福祉協議会のボランティア交流会で 〜
「仕事に向き合う中で最も大切にしていることは?」 〜市役所の全職員で〜
「私たちはこれからどう未来を紡いでいけば良いでしょう?」〜震災後の福島で〜
「生きていく上で、お金以外に最も大切なものは?」〜子ども・若者同士で〜
「昨日、何をしていましたか?」 〜 認知症オレンジカフェで 〜
「人権をひとことで言うとしたら?」 〜社会人権同和教育推進者研修会で〜
「いちばんはずい黒歴史は?」 〜放課後子ども教室で〜
「目の前の人に伝えたいこと」 〜社会福祉法人の事業報告会で〜
「震災後、出会えてよかったなと思う人を、一人紹介してください」〜 釜石「みんなで“かだっぺし”」の取り組み〜

おわりに

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こちらから、一部お読みいただけます。
https://hanmoto9.tameshiyo.me/9784907239794