設立趣旨書 2005年
埼玉は「自分のまちが好き!」という人がとても少ない地域だといわれます。その背景には、自分の手でつくったもの、かかわったこと、知っていることがとても少ない、固有の物語をもっていない、というこれまでの私たちの暮らし方があるのではないでしょうか。
口をだして、自ら手をかけたものには愛着がわきます。自分の人生や暮らしやまちが好きになるには、まずは自ら口や手をだして、新しい風をおこしていくことが必要です。
そして、一人でできないことは、他者によびかけ、他者とともに実現していくことができるはずです。
しかし、現実には、さまざまな理由で、あきらめたり、無関心になったりしています。
私たちは、その理由の一つひとつをきちんと見つめて、さまざまな「しかけ」「しくみ」をつくることによって、誰もが自分の人生やまちの未来について自らが決定する当事者であると実感できるような社会にしていきたい、と考えます。それは、一人ひとりに固有の声があることを前提に、その異質なもの同士が出会い、互いにかかわりあいながら、認め合い、共存 していく──そのための知恵がたくさん蓄積され、活かされている社会です。
私たちは、市民が地域で地域のことを考えるための道具として、コミュニティシンクタンクをつくり、市民参画型のまちづくりやひらかれたコミュニティづくりに関する調査研究と政策提言、市民参画型のプログラム開発と推進、非営利組織の事業および組織運営の支援に関するさまざまな活動を実施します。
一人ひとりの市民が、他者とともに、社会や地域の課題を発見・共有し、その解決の担い手になることができる市民参画型のまちづくりを目指します。
ハンズ・オン(HANDSON)とは、博物館などで、展示物をただ眺めるだけではなく、自身が主人公となって、見て・触って・からだ全体を使って体験し、楽しみながら学ぶというスタイルのことをいいます。
私たちは、多くの人々や組織と協力しながら「ハンズオンのまちづくり」をすすめていきます。時には失敗もあるでしょう。でも、失敗もまた「ハンズオン」のうち。失敗を通じても「自分のまちが好き」は増えていくのではないでしょうか。
私たちと一緒に「かけがえのない私たちのまち」をつくりませんか。
ハンズオンは今、スイッチオン!
2005年4月10日
特定非営利活動法人市民活動情報センター・ハンズオン埼玉